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仏教質問箱布教誌『宝塔』に連載中の「仏教質問箱」より

仏教と関わりのある植物には、どんなものがありますか?

布教研究所所員・袋井 常蓮寺住職 土田隆恒

 仏教はあるがまま、自然のままを尊ぶ。インドの樹木は、そうした仏教の教えに護(まも)られながら離れがたく共存してきた。

「菩提樹」ボダイジュ

覚樹(かくじゅ)・思惟樹(しゆいじゅ)・道樹(どうじゅ)とも漢訳され、苦行(くぎょう)では悟(さと)りを得られないことを知った釈尊(しゃくそん)は、ウルヴェーラ村・ネーランジャー河のほとりの菩提樹の下に坐(すわ)り、悟(さと)りを開かれた。 この菩提樹は、高さ二十メートル、幹の直径は一.二メートルにもなる巨木で、葉形は独特なハート型で鮮やかな青緑色である。
「此(こ)の下遠(もととお)からず菩提樹(ぼだいじゅ)あり、諸仏(しょぶつ)は之(これ)に依(よ)り等正覚(とうしょうがく)を成(じょう)ず…」『大毘婆沙論(だいびばしゃろん)』

「無憂樹」ムユウジュ

花は五~七センチの鮮やかな橙(だいだい)色で四枚の花弁のように見える萼(がく)をもち、葉は幅三センチ、長さ十四・五センチで赤く美しい。 インドでもその名のごとく、悲しみを知らない木、悲しみを無くす木として尊ばれている。
「マーヤ夫人はルンビニー園の中に一つの大樹があるのを見つけた。名は無憂という。色鮮(あざ)やかに、芳香(ほうこう)を放ち、青々と繁茂(はんも)している。夫人はその花を摘(つ)もうとした瞬間陣痛が起こって右の脇より楽に釈尊が誕生した」『過去現在因果経(かこげんざいいんがきょう)』
マーヤ夫人が身重(みおも)であることを忘れて、思わず手を差し伸ばしてしまった程、美しい花である。結果的に背伸びしたことに誘発されて釈尊が誕生した訳で、仏教成立の起因となった花といえる。

「頻婆」ビンバ

葉はやや厚くて柔らかく、五角形か七角形で、白い小さな花をつける。果実は若いうちは白い縦縞があり熟すると真赤になり、カラスウリに似ている。 「唇色赤好にして頻婆果の如し…」(妙法蓮華経妙荘厳王本事品(みょうほんれんげきょうみょうしょうごんのうほんじほん)) 仏陀が持つ固有の特徴として、三十二相八十種好がいわれているが、この相好のうち仏陀の唇は、真(ま)っ赤(か)に熟した頻婆果に喩(たと)えられる。

「拘毘陀羅」グビダラ

マメ科の小高木で、白い五枚の花弁のひとつに紫の斑点(はんてん)のある大輪の花をつける。インドでは、カレー料理の香料に使うほど良い香りがする。 「また天上諸天(てんじょうしょてん)の香(かお)りを聞(き)かん。波利質多羅(はりしったら)(デイコ)と拘毘陀羅樹香(くびだらじゅこう)…」(妙法蓮華経法師功徳品(みょうほうれんげきょうほっしくどくほん)) 曼陀羅(まんだら)(デイコ)などとともに天界に咲き、天界から降り注ぐ天華(てんげ)のひとつである。

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