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仏教質問箱布教誌『宝塔』に連載中の「仏教質問箱」より

お墓まいりの時にお墓に供(そな)える緑の葉は何ですか?

布教研究所助手・谷中本通寺住職 田邉尚志


 お墓まいりの時、よくお寺やお花屋さんなどで売っている葉はシキミ(樒、榊)という、シキミ科シキミ属の常緑低木の植物です。またシキビ、ハナノキなどとも呼びます。三月~四月に長めの卵形の葉の脇に黄白色の小さな花を付け、九月頃に実が熟します。株全体に有毒物質を含みますが、とくに実(み)に多くの毒を持っています。

 シキミの名の由来は、実の形から「敷き実」また有毒であることから「悪しき実」からきているとされます。シキミは古来密教の修法(しゅほう)に使用されたことから「樒」という字が使われ、また神道で使われる「榊(さかき)」と対応する形で仏教(佛教)に縁の深いシキミは「木+佛」の字もあてられます。シキミは香気を出すことから葉や樹皮を抹香(まっこう)や線香の材料としたり、棺(かん)に入れて臭(にお)いを消したりするのに利用されました。

 シキミを墓前に供(そな)えるようになったのは、昔、土葬だった頃、墓地に埋葬された亡骸(なきがら)を、シキミの香りや毒によって動物や悪霊から守るためだといわれております。またシキミは一年を通じて手に入りやすい植物でもあります。このような理由から臭い消しに、あるいは悪いものをはらい清めるのにと仏事に利用されます。

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