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仏教質問箱布教誌『宝塔』に連載中の「仏教質問箱」より

お彼岸について教えてください。

宗務主事・新居本果寺住職 金原孝宜


 彼岸は春分の日、秋分の日をはさんで前後三日間ずつの一週間をさします。

 『日本社会民俗辞典』には日本では古くから春秋に先祖を祀る風習があり、外来の仏教と習合して彼岸が成り立ったとする見解や、『日本民俗事典』には春秋の季節の変わり目に五穀豊穣を祈り、そして感謝した習俗があったとする説があります。また、彼岸が春分の日、秋分の日を中心とした期間になったのは、春分、秋分の日が昼夜の長さが等しくなるので、仏教の説く「中道」の教えにかなっていることと考えられています。

 彼岸はお釈迦さまのおられるインドや中国でも行われていない日本独特の仏教行事ですが、インドの原語のサンスクリット語のパーラミター(婆羅蜜多)の漢訳で「到彼岸」といいます。彼岸とは迷いのない苦しみのない悟りの世界のことで、すなわち仏の世界に至ることを意味し、それが向こう岸である「彼岸」なのです。それに対して迷いがあり、苦しみがあるのがこちら側の岸、「此岸」で私たちがいる世界なのです。

 彼岸は、悟りを求めて修行に励むことを目的として、迷いの此の岸から、悟りの彼の岸に到る仏道修行にはげむことです。その修行のしかたに「六波羅蜜」があります。これは菩薩行ともいい、自分が苦しみから抜け出る前にまず他の人を苦しみから救い、安らぎをあたえる心がけや行いで、これを実践することによって理想の境地に到達すると説かれています。

 「六波羅蜜」とは 布施 施しをあたえること。物だけでなく、いつくしみの心を施させていただくこと。 持戒 戒を守りたもつこと。人に迷惑をかけず、約束を守ること。 忍辱 つらいことをじっとたえること。怒りの心を起こさないこと。 精進 常に努力を惜しまず、何事にも全力をつくすこと。 禅定 心をおちつけ、日常生活の中で自分を見失わないこと。 智恵 ものごとを正しく判断できる見方を養うこと。 があります。  この修行の実践は皆さまが行っているみ仏へのお参りの仕方でいえば次のとおりではないでしょうか。

・供物(布施 ほどこし)  
・おりん(持戒 つつしみ)  
・お花(忍辱 しのぶ)   
・線香(精進 はげむ)  
・お水(禅定 おちつく)  
・お経(智恵 まなぶ)  

お彼岸は日ごろのおつとめの強化週間として、ご先祖さまへのご報恩感謝にご精進ください。

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