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仏教質問箱布教誌『宝塔』に連載中の「仏教質問箱」より

「お会式」とはなんですか。

布教研究所所員・岡崎 妙国寺住職 西川泰裕

お会式とは、旧暦の十月十三日が、高祖日蓮大聖人のご命日に当たり、ご本山をはじめとする門末寺院がその前後の日に営む報恩感謝の法要のことです。

  その昔、お会式とは集会・人の集まりといった意味合いでありました。お寺の年間行事は、先祖供養や鬼子母神さまなどへの祈願など、供養やお願いごとが中心ですが、お会式は大聖人のご報恩のために檀信徒一同が集まってご宝前を荘厳し、お花で飾り付けをして法要を営むのです。

  大聖人は、貞応元年(一二二二)安房国長狭郡東条郷片海(現千葉県小湊)に出生し、建長五年(一二五三)四月二十八日に立教開宗されました。

  その後、大難・小難・艱難辛苦のご生涯を送られました。

  佐渡流罪赦免後、晩年は山梨県身延山にご入山されました。約九か年の身延山でのご生活の中で、入山三年後には下痢の症状がひどくなり、その後度々重度の症状に襲われました。症状の悪化に伴い大聖人の体力も限界に近づき、弟子檀那などの勧めで常陸の湯へ、弘安五年(一二八一)湯治療養のための旅に出られました。時に六十一歳、身延山入山以後一度たりともお山を出たことのなかった大聖人の初めての下山が、病気療養のためとは。万感胸に詰まる思いであったと思われます。

  九月十九日、池上宗仲邸(現東京都大田区池上)に到着されましたが、この時出された礼状も代筆で、花押も書けぬ状態でありました。病状が悪化し弘安五年十月十三日、大聖人はご入滅をこの池上の地でむかえられました。

  お会式は、大聖人のご命日であります。しかし、ご報恩だけの日ではありません。大聖人がその人生を通して実践された「一天四海・皆帰妙法・末法万年・広宣流布」そのみ心に触れ、法華の徳を積む大切な日にしなければなりません。

  大聖人がご入滅をむかえられた池上本門寺では、お会式の前夜にお逮夜が盛大につとめられます。万灯行列がいくつも出て本門寺の境内は人でごった返します。これも、大聖人のお会式が報恩講としてだけでなく、我々にとって貴重なお祭りとして位置づけされているのです。

  大聖人は、

十界に、十界あり  

と、説かれました。十界とは、お釈迦さまが説かれた、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上・声聞・縁覚・菩薩・仏の十の世界のことですが、大聖人はさらに各々の世界にさらに十の世界があると説かれました。

  我々は人間界にいますが、この人間界にも十の世界があり、人間の風体をしていても、この世には人間以下のものもいれば、「仏さまのような人」と称される方もいます。

  大聖人は、我々に「せめて人間に生まれたなら、人間界の人間以上になるよう努力せよ」と霊山浄土から励ましの言葉をかけて下さっているのだと思います。 (参考文献『日蓮の旅」新月通正著 朝日ソノラマ刊)

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