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仏教質問箱布教誌『宝塔』に連載中の「仏教質問箱」より

大聖人の三大部(さんだいぶ)について教えて下さい。

布教研究所所員・宝塚 妙玄寺住職 長谷川宣正



  大聖人の御遺文中、とくに重要な『立正安国論』『開目抄』『観心本尊抄』が三大部と呼ばれます。

  立正安国論は、一二六〇年(聖寿三十九歳)に、時の権力者である前執権北条時頼(しっけんほうじょうときより)に奏進(そうしん)されました。打ち続く地震・飢饉(ききん)・疫病(えきびょう)などの原因を一切経(いっさいきょう)に求められた結果、国難(こくなん)の原因は邪法(じゃほう)の流行にあり、邪法の禁断によって国難は治(おさ)まるが、放置すればさらなる国難を招くと経文(きょうもん)を引いて論証し、正法(しょうぼう)たる法華経(ほけきょう)に帰依(きえ)して国を治めるべきと結論されています。安国論の奉進を契機に伊豆(いず)・小松原(こまつばら)・龍口(たつのくち)・佐渡(さど)と大法難が続くことになりますが、この世が本来の仏国土(ぶっこくど)となって万人が幸せになることを願われた大聖人の、一生の行動規範・基軸となった御遺文です。

  開目抄は、一二七二年(聖寿五十一歳)に佐渡塚原三昧堂(つかはらさんまいどう)で著述(ちょじゅつ)されました。立教開宗(りっきょうかいしゅう)以来、度重(たびかさ)なる迫害によって退転(たいてん)する弟子・信者が続出し、教団は危機に陥(おちい)りました。そこで、大聖人の教えに対する信者の疑念を払拭(ふっしょく)するために開目抄を著(あらわ)されたのです。本門寿量品(ほんもんじゅりょうほん)の最上最勝を示すとともに、受難の意義・大聖人の日本国に対する思い・迫害の原因となった折伏伝道(しゃくぶくでんどう)の必要性などについて論じられた御遺文です。とくに、大聖人ご自身が末法(まっぽう)の大導師であるという確信を示されたので『人開顕(にんかいけん)の書(しょ)』と呼ばれています。

  観心本尊抄は、開目抄の翌年、佐渡の一谷(いちのさわ)で門下の信者一同に対して著述された、大聖人の教義思想を示す大変重要な御遺文です。寿量品以外のすべての経典は寿量品を説くための序章であり、とくに私たち末法の衆生にとっては寿量品=お題目の受持(じゅじ)が最も大切であること、私たちの住む娑婆(しゃば)世界こそ、常に仏がおられる永遠の浄土(じょうど)であり、私たちも、お題目の受持によって仏と同体になれることが示されています。「日蓮当身(とうしん)の大事(だいじ)」である深遠な法門が示されているので、開目抄の『人開顕の書』に対して『法(ほう)開顕の書』と呼ばれています。

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