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日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より解説者の役職・所属寺院名などは掲載当時のもの

但法華経計り 教主釈尊の正言也

出展:開目抄(昭定五三九頁)
解説:学林助教授・岡崎 長福寺住職 牧野真海

但法華経計り 教主釈尊の正言也

 大聖人は「南無妙法蓮華経」の教えをうち立てられて以来、精力的に法華経の弘通に専念しておられましたが、熱心な弘経方法は既存の仏教勢力の反感を買い、たびたび迫害に遭われていました。そしてついに文永八(一二七一)年九月十二日、大聖人はいわれなき罪をきせられ、佐渡島へ流罪となってしまわれたのです。
十一月、塚原三昧堂で大聖人は、自らの遺言として門下の人々に教えを残すために、この『開目抄』の述作にとりかかりました。
釈尊の真実の教えは法華経をおいて他になく、また私たち衆生の本当の救済者は法華経寿量品の「久遠の本仏」であることは、明白であるのに、私たちは眼を閉じてしまっているために真実の教えに触れることができないでいます。だからいつまでも迷いや苦しみから脱がれられない。目を開きなさい。真実に向きあいなさい。大聖人はこのような思いを胸に、酷寒の佐渡で『開目抄』を述作されたのです。
私たちは見て自分に都合の悪いこと、聞いて具合のよくないことには無意識のうちに目をそらし、耳をふさいでしまっています。苦しみの本質と向き合うことは痛みを伴います。他人からの忠告・諌言・助言などは聞いたフリをしているだけということがいかに多いことでしょう。目を開かずに耳をふさいでいては、いつのまにか裸の王様になり、やがては自身を滅しかねません。大聖人の教えに目を開いて向き合いましょう。

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