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日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より解説者の役職・所属寺院名などは掲載当時のもの

過去の因を知らんと欲すれば其の現在の果を見よ
未来の果を知らんと欲すれば其の現在の因を見よ

出展:開目鈔
解説:教学部長 牧野琢成

 "四十以後の顔は自分が責任をもて"と巷間に云はれて居ります。現在の自分はそれまでの養育、学習、労働、等によって存在するし、今日自分をかくあらしめるのは、それまでの行為業績の積み重ねであります。人間の一代を考へてもこうなります。善い事をすれば善い報いがあり、悪い事をすれば悪い報いがあります。それはこの世の一大哲理であって悪の栄えたためしはなく、人生は楽あれば苦あり"駕籠に乗る人担ぐ人その又草鞋を作る人"と云はれ夫々分に応じて一生懸命に生きる事が大切で、それを忘れたら人生も世間もなくなると思います。現在かくの如く生活しているにはそれなりの原因があり、現在の生活行動が又次の世の原因となる訳です。因縁因果と云いますが現在生活しているわれくは過去の生活状態の結果として今かくの如く存在して居り更に現在の生活行動自体が原因となって次代へ結果が現れる訳であります。仏教は原因あっての結果即ち因果の法則によって組立てられて居ります。過去の原因が現在の結果を生みそれによる行為が又現在の原因となって未来の結果を生む、車が回転する様に因と果が各々関聯しあって永遠にくりかえされて行きます。輪廻の思想がこゝに出てくる訳であります。果である現在の姿はもはや如何ともなし難いのですが未来の果をより良くする為に現在ある因となるべきものをより良くする必要があります。それには正しい信仰をもってお釈迦様の教を信じその眼目たる南無妙法蓮華経を身に口に意に唱える事が肝要であります。因果応報の言葉の通り正しい信仰を以て現在の因をつちかえば未来には自然と立派な果を結ぶのであります。

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