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日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より

新春の御慶賀 自他幸甚幸甚

出展:大田殿許御書(昭定八五二)
解説:学林教授・岡崎 長福寺住職 牧野真海

新春の御慶賀 自他幸甚幸甚

 私たち衆生は、常に自分の幸せを第一に考えます。時には他人を蹴落(けお)としてでも、みずからの保身(ほしん)を優先しようと思ってしまうような、醜(みにく)い宿業(しゅくごう)を背負った存在です。
 大聖人は檀越(だんのつ)の大田左衛門尉乗明(おおたさえもんのじょうのりあき)への正月の賀詞の冒頭で、このように述べられました。
 「自他幸甚幸甚(じたこうじんこうじん)」
 新春の寿(ことほ)ぎの言葉として、現在の私たちも「皆さまのご多幸を」とか、「本年も佳(よ)き年でありますように」などと年賀状にしたためますが、いささか社交辞令になっている観(かん)は否(いな)めません。前述の人間の宿業を思えば、本気で相手の幸せを願っているといえるのでしょうか。
 大聖人の聖訓の素晴らしさは、自分のみならず他人の幸せを心の底から真剣に祈っているところにあります。カレンダーではいつもワンフレーズのお言葉しか紹介できませんが、書簡・お手紙の全文を拝読すると、優(やさ)しく、温かく、時に厳格(げんかく)で、今は少なくなった「理想の親父(おやじ)」を感じてしまいます。私(筆者)は十歳で父と別れたものですから、よけいに思い入れを持ってしまうのかもしれません。
 「自分さえ良ければそれでいい」
こうした利己主義におちいりやすい私たちは、改めて「自他幸甚」の心を深くかみしめるべきでしょう。

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