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日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より

親によき物を与えんと思いて せめてする事なくば 一日二三度笑て向かえ

出展:上野殿御消息(昭定一一二四)
解説:学林助教授・岡崎 長福寺住職 牧野真海

親によき物を与えんと思いて せめてする事なくば 一日二三度笑て向かえ

 大聖人が生涯に亘(わた)って重んじられた概念に「報恩(ほうおん)」があります。国主(こくしゅ)・師匠・両親の「主師親(しゅししん)」の中でも、とりわけ親に対する報恩を大切にすべきであると、さまざまなご文章でお説きになられました。
 今月の聖訓でも、上野殿(うえのどの)(南条七郎次郎時光(なんじょうしちろうじろうときみつ))に対し、父母への報恩の実践(じっせん)として、じつに大聖人らしい慈愛に溢(あふ)れた方法を示されています。
「良い物品を贈(おく)ろうとしてもそれがかなわないならば、親と向き合う時は笑顔(えがお)で接しなさい。子どもの笑顔は父母への最高の恩返しなのです」
 このお言葉を聞くと、現代の私たちもドキッとさせられませんか。
 父の日、母の日といって「親に感謝の心を表しましょう!」と喧伝(けんでん)されていますが、あくまでそれはコマーシャリズム(商業主義)によるものであり、真実の報恩感謝(ほうおんかんしゃ)といえるのでしょうか。
 大聖人が述べんとしたのはこうした形式的な報恩でなく、常日頃(つねひごろ)の子どもの健(すご)やかな成長であり、成人して責任ある社会人となることでり、そこに常に笑顔があることこそが、本当の報恩感謝である、ということなのです。
 「笑う門(かど)には福来たる」
 親にとって最も嬉しいことは何か。我が子の無邪気(むじゃき)な笑い声であり、天真燗漫(てんしんらんまん)な笑顔こそが一番の宝物なのです。
 大聖人が、世俗の人情の機微(きび)に通じているのは、現実世界に重きをおいた布教によって培(つちか)われた賜(たまもの)といえるでしょう。

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