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日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より

兄弟の御中 不和にわたらせ給うべからず 不和にわたらせ給うべからず

出展:孝子御書(昭定一六二六)
解説:学林教授・岡崎 長福寺住職 牧野真海

兄弟の御中 不和にわたらせ給うべからず 不和にわたらせ給うべからず

 大聖人のお手紙や書簡には、屡々(しばしは)兄弟について述べられたものがあります。今月の聖訓は、弘安二年(一二七九)二月、池上宗長(いけがみむねなが)に宛てて書かれたお手紙の一節です。
 この名前を見て、ピンときた方も多いでしょう。昨年の宝塔お会式号に十一月の聖訓として掲載された『兄弟鈔(きょうだいしょう)』の解説をしました。その兄弟とはまさに池上宗仲(むねなか)・宗長の兄弟です。大聖人は、短慮は家族の不和を招くことを諭(さと)し、結果的に池上家の崩壊の危機を防ぎ、法華経信仰にさらなる前進を遂(と)げさせたのです。
 兄弟の父・池上康光(やすみつ)は代々の真言律宗(しんごんりつしゅう)信徒でしたが、大聖人の威徳でやがて自ら法華宗に改め、天寿を全(まっと)うしました。
 大聖人は康光の死を弔(とむら)い、過去の池上家の恩讐(おんしゅう)・確執(かくしつ)はすべて本仏(ほんぶつ)さまの与えた試練であり、それを乗り越えてこそ真の信仰が確立することを、諄々(じゅんじゅん)とお説きになっています。
 現在でも、価値観や信仰の違いで、家族・親族が対立することはめずらしいことではありません。むしろ、さまざまな価値観が認められている今は、そうした対立は日常茶飯事(さはんじ)といえるでしょう。しかし、です。対立があってはじめて本当の融和が成立するともいえるのではないでしょうか。
 ハーモニーという言葉は、古代ギリシャ語のハルモニア(対論・対決)が語源です。本当の調和・理解は、相反(あいはん)するものがぶつかりあってこそ、生まれてくるのかもしれません。

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