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日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より

善につけ悪につけ 法華経をすつるは地獄の業なるべし

出展:開目抄(昭定六〇一頁)
解説:学林助教授・岡崎 長福寺住職 牧野真海

善につけ悪につけ 法華経をすつるは地獄の業なるべし

 古人の著(あらわ)した書物を、一般的には『古文書(こもんじょ)』といいます。そして、保存状態が良く、歴史における重要な記述があり、かつその書物の真実性が高い場合、国宝・重要文化財として国家が認証し、維持管理には厳重な国家の目が光っています。
 五月の聖訓の出典である『立正安国論』は国宝と申しました。今月の聖訓の出典は『開目抄(かいもくしょう)』ですが、写本(しゃほん)のため文化財とはなっていません。その他、日蓮大聖人の現存する書物はどうなっているのでしょう。大聖人の直筆(じきひつ)による論文・書簡・備忘録(びぼうろく)・その他の記述を含めると、他宗派の開祖の法然(ほうねん)(浄土宗)・親鸞(しんらん)(浄土真宗)・道元(どうげん)(曹洞宗)・栄西(えいさい)(臨済宗)などに比べると圧倒的に多数の直筆書物が各寺院に収蔵されています。
 ひとえに大聖人ご入滅(にゅうめつ)後の門下人が必死に直筆書物を蒐集(しゅうしゅう)・格護(かくご)した結果の賜(たまもの)ですが、大聖人がひとかたならぬ筆マメだったことも見逃せません。
 『開目抄』は大聖人の重要三大部のひとつですが、近代になって悲劇が起きました。明治八年一月十日、身延山久遠寺(みのぶさんくおんじ)は失火によって全焼。収蔵されていた『開目抄』の真蹟(しんせき)は灰儘(かいじん)に帰(き)し、現在は数か寺に遺(のこ)された写本があるのみです。
 「善といえ、悪といえ、法華経を捨てるのは、地獄に堕(お)ちる業である」
 『開目抄』のこの一節。法華経を信じ、大聖人を尊ぶものにとっては、厳粛であり、また残酷であるともいえるお言葉ではないでしょうか。

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