• ホーム
  • 法華宗(陣門流)とは
  • 法華宗の行事
  • 法華宗寺院

日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より

一切衆生の同一の苦は悉くこれ日蓮一人の苦と申すべし

解説:学林教授・大久保  本修寺住職 田中 靖隆

一切衆生の同一の苦は悉くこれ日蓮一人の苦と申すべし

 この世に生きる人々の苦しみは、日蓮一人が代わってすべて受けましょう

 二月のお言葉は、『諫暁八幡抄』からの一文です。八幡大菩薩とは、八幡宮の神様のことです。かんぎょうとは、いさめさとす、という意味ですので八幡大菩薩を、いさめ、さとすというビックリするタイトルです。

 この中で、大聖人は「怒りというのが善にも悪にも通じる」として、自分が八幡大菩薩を怒るのは前者である、と書いています。

 書店に行けば、怒らない方法や怒りのコントロールといったたぐいの本が沢山あり、とにかく怒りは悪い、ということになっています。善にも通じるというのは、どういうことでしょうか。

 これは、その怒りが自分のため欲得のためでなく、人様のためだったらよい場合もある、という意味でしょうか。その人に代わって頼まれもしないのに仕返しをしたり、力や言葉の暴力で対抗するのはいけませんが、誰かのやりきれない話を聴いて、いたたまれない気持ちになり、泣き、怒り、ともに感ずることは、人が人であるための大事な素質だと思います。

 誰かに、腹の立つ話をした時に「それは、腹が立つねえ!」と一緒に言ってもらえたら、それだけで振り上げたこぶしを下ろし、お茶でも飲むか、と何となく気が済みます。「怒りにまさって不運を招くものはない」は、仏さまの言葉です。私自身怒った時に言った言葉、行動がよい結果につながった試しはありません。

 怒りを攻撃に変えたり、ためるのではなく、誰かと共有して分け合い、小さくしてしまうこと、このようなことも、苦楽を共にすることかと思います。

一覧に戻る

上へ戻る