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日蓮大聖人のおことば 布教誌『宝塔』に連載中の「日蓮大聖人聖訓カレンダー解説」より解説者の役職・所属寺院名などは掲載当時のもの

法華経と申すは一切衆生を仏になす秘術まします御経なり

解説:門谷東生

法華経と申すは一切衆生を仏になす秘術まします御経なり

 このおことばは、建治元年(一二七五)四月、大聖人さま五十四歳の時、身延から曽谷教信(入道して法蓮日礼という)へ贈られた書状の一節です。孝養厚き曽谷教信入道法蓮に対し大聖人さまは、内典の孝経である法華経によって真の孝養が完成されると説いておられます。

 お釈迦さまのことを大覚世尊と申しますが、世尊という「尊」の字は「尊は高の称なり」という「高」に通じ、それはまた「孝」に字訓通じるといいます。

 孝の意味を見れば、親を敬愛してよくつかえる・親を大切に養う・孝行・孝養とあり、「孝は百行の本」と出ています。

 お釈迦さまが塵点劫という長い間修行をして仏になろうと励まれたのは孝養のためであったのです。しかるにお釈迦さまは、地獄界から天上界に至る六道の衆生は、皆自身の父母であるからこれら一切衆生が成仏しなければ、真に孝養が尽くされたことにはならないとされました。

 ところが法華経は、一切衆生ことごとく仏にする用(はたらき)のあるお経です。十界(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上・声聞・縁覚・菩薩・仏)互具の道理によって一切衆生皆仏に成ることができるというこの経の秘術が示されているのです。

 一切衆生の成仏が保証された法華経を信仰することにより、真の孝養ができるのです。そしてお釈迦さまが一切衆生を父母として孝養を尽くされたその功徳が、法華経を信ずる人に譲り与えられると大聖人さまは述べておられます。

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